2019年 10月 27日 過去問演習について~林田ver.~【東進HS町田校】
こんにちは!
担任助手1年の林田喬介です。
現在、慶應義塾大学法学部法律学科に通っています。
皆さんは、
人間が合理的な存在だと思いますか?
2002年にノーベル経済学賞を授賞したKahnemanは、
人間の意思決定には損失回避の性質が関わっていると述べています。
例えば、
「売り手」群の参加者に6ドルのマグカップをプレゼントし、
それを人に売る場合の価格を尋ねたところ、
中央値は7.12ドルでした。
一方、
「買い手」群の参加者に同じマグカップをいくらで買うか尋ねたところ、
中央値は2.87ドルでした。
このように、人間は自分の所有物に高い価値を感じ、
それを手放すことに抵抗を覚えるといった
保有効果(授かり効果)というバイアスをかけています。
何を言いたいかというと、
このような性質があることを知っているだけで、
これからの勉強への姿勢も変えていけるのではないでしょうか…?
さて、本日のテーマは”過去問演習について“です。
センター試験まで約2ヵ月半、私大の入試まで約3ヵ月半となり、
受験生の皆さんは、過去問演習に勤しんでいるところだと思います。
その一方で、
中々点数が伸びないといった不安もよく聞きます。
ただし、「過去問演習をしているのに点数が伸びない」
という言い分は過去問演習の本質を捉えきれていないのではないでしょうか?
そこで今回は、
”点数upに繋がる”過去問の活用法を伝授したいと思います。
➀過去問とは?
すなわち、
「大学側が受験生に求めている能力を知るための素材」
だと考えます。
大学によっては、
法学系や経済系といったアカデミックな文章を出題することがあります。
はたまた、
時間制限が厳しい・記述式の問題が多いといった
形式的な特徴が見られることもあるでしょう。
これらのことから、
「どれ程のレベルの文章を読みこなせる生徒を求めているのか」、
ないしは
「どの程度の問題処理能力がある生徒が欲しいのか」
を知ることができると思います。
②点数upに繋げる
ただ、これでは傾向を知るためだけにしか過去問が使えないのではないか?
と思うことでしょう。
確かに、
時間がない高2生などは傾向を知れるだけでも十分に有益だと思います。
しかし、
高3生にとっては過去問を繰り返し演習する意味が見出だせなくなってしまうのではないでしょうか?
ここで重要なのが、
過去問が
「自分の実力と大学側が要求している能力とのギャップを知るための教材である」
ということです。
過去問を実際に演習してみて、
自分と志望校の問題との実力差を知り、
そのギャップを埋めていくことが点数upに繋がるのではないでしょうか?
③点数upに繋げるには?
やっと、本題(?)です。
皆さんの疑問はやはり、
いかに点に繋げるかですよね?
ここで、皆さんに過去問演習についての概念を改めて欲しいと思います。
「過去問演習では成績は伸びない」ということです。
要は、
過去問演習で出来なかった部分(=志望校とのギャップ)を埋めていくことで成績は伸びると考えます。
そのためには、
解けるべきだった問題を間違えてしまった理由を究明し、
今までに取り組んだ参考書やテキストにフィードバックして、
さらに東進生であれば
志望校別単元ジャンル演習で徹底的にギャップを埋めていくべきではないでしょうか?
以上が、
“過去問演習について~林田ver.~“でした。
演習によって出来ることは、
あくまでも苦手の把握にすぎません。
その苦手に対処するまでのプロセスを過去問演習だと捉えて欲しいと思います。